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ミラノの日常 第2弾

35日前

 

若い頃から、肩こりがひどく、指圧や針の治療にはよく通っていた。

 

イタリアに来てからも、子供ができる前は、スポーツクラブに通い、プールにも通った。しばらく何もしていなかったが、次男が生まれる直前からヨガを始め、それから太極拳、そして空手に移行。それでも、定期的にマッサージには通っていた。

 

この春で空手を始め、丸2年になるが、肩こりが嘘のようになくなった。汗も出るようになった。それが良いのだろう。編み物はするが、根を詰めないようにし(ある意味、すでに見なくても感覚で編んでいるが)、まずいと思ったらしばらく休む。

 

それが、最近の冷えのせいか、どうもすっきりしない。我が家のお風呂は、ガスではなく電気なので、お湯をためるのも時間がかかるし、貯めている間に冷めてしまうから、湯船に浸かることはまずない。シャワーのみ、というのもよくないのだろう。空手仲間のフランチェスコ爺さんには、足湯だよ、足湯!といつも言われるが、最近はサボりがち。

 

...というわけで、約2年ぶりにタイマッサージに出かけてきた。

 

タイマッサージは、約2千5百年の歴史があるという。その創始者は,今から約2千5百年前の時代を,釈尊と共に生きていたインドのシワカ•コマラパ氏とされており,彼は仏陀の主治医であり,サンガ(仏教僧の集団)の筆頭意志として活躍していたのだそうだ。

 

いずれにしてもタイマッサージの手技は,指圧•マッサージ,ストレッチ,整体•矯正の3つの種類に大きく分けられ,こった筋肉をほぐし,緩んだ筋肉をストレッチで伸ばし,最後に歪んだ背骨や間接を矯正するというトータル的な手技療法で,マッサージをする人と,受ける人と2人3脚でのヨガとでもいおうか?また,手の平や指先だけでなく,肘や膝,拳や足をいった部分も使い,すべての動作をゆっくり行なうため,マッサージをする側にも体の負担は比較的少ない。

 

いつも通っていた所は,タイでマッサージの資格を取得したものだけが働いており,過去に何人かにやってもらったが,相性というものがある。私が指名する人は、友人が”ミニスカポリス”と呼んでいた”オッキー”。私の体を把握してくれているんだな。

 

ちなみにマッサージする側もされる側も呼吸があってくるようになると,吐く中心の長い呼吸になるため,酸素がよく入り,炭酸ガスが排出されるため,体質の酸性化を防ぐことができるという。

 

マッサージ師はプロだから,体をさわるだけで,どこがこっているかわかるそうだ。今回は内臓がかなり硬くなっており、お腹を割合たくさんマッサージされた。その裏側になる腰の部分もガチガチ。痛くて悲鳴が出そうだった。しかも,ベッドを温めてくれたので,体も自然と楽になり,しらず知らずのうちにうとうと寝てしまう。今回は初めから約1時間半爆睡。

 

頭の先から足の先までリラックスし,最後に背骨,特に今日は肩甲骨の間あたりをボキっ,ボキっとならされる。そして、背中合わせで持ち上げらるのだ。(でも私、上半身裸なんですが...)筋肉がほぐれた時,脳と体はやらかくなり,体も心もリラックスできる。 また,筋肉を十分にほぐし,筋肉内または,リンパの流れが良くなるからか老廃物を外に排出しようとするので,毎回終わると同時にトイレへ直行。そこですぐに出していただく温かい紅茶で心もほんのり温まる。至福の時。

 

その後、ミサに与り、心も安定して帰宅した。

 

コップンカー。

36日前

地元パロッキアのミサの後、お茶会が行われるが、そこでたまに出るチョコレートケーキが絶品で誰が作るのか気になって、気になって、やっと突き止めたのは、去年の復活祭後。聖歌隊のアントニオの奥さんのニコレッタの作品だった。

 

早速レシピを口頭で教えてもらい、あ〜はいはいはい...覚えたつもりが全く記憶になし。

 

どうしても食べたくて、ネットで調べたが、えー卵入ったかなあ?バター入ってたっけ?と疑問。結局アントニオに連絡をし、ニコレッタから電話をもらった。レシピは下記の通り。

 

パネットーネ (またはパンドーロ、コロンバ)約1個。細かく切る。

牛乳    1リットル

砂糖    適宜

カカオ   一袋

シナモン  適宜

ドライフルーツ、レーズン 適宜。

 

これを全て混ぜ(できたらミキサーにかけたほうがいい)200度のオーブンで1時間焼くだけ。

 

私はオレンジピールとレーズンを入れるが、クルミを入れてもいいかも。

 

それにしてもこの年末年始、何キロ分のパネットーネを食べているのだろうか?デトックスと言って、食べ続ける私。苦笑

 

簡単なので、ちょっとした持ち寄りにどうぞ。

 

 

38日前

在ミラノの皆さんへ
♪コンサートのお知らせです。

 

 

 

Associazione Culturale Musicale di Milanoの2017年度初のコンサート。題して「ブラームスはお好き?」

 

1月14日(土)16時より
Museo Fondazione Luciana Matalon
Foro Buonaoarte nr. 67

 

Quartetto Maffei di Verona

ピアニスト Eloisa Cascio



Franz Joseph Haydn
Quartetto per archi op. 76 n. 3 ( Kaiserquartett - L’Imperatore )

Allegro 
Poco adagio - cantabile
Minuetto - Allegro
Finale - Presto


Johannes Brahms
Quintetto per archi e pianoforte Op. 34

Allegro non troppo 
Andante un poco adagio
Scherzo - Allegro
Finale - Poco sostenuto - Allegro non troppo

 

私も久々彼らのコンサート。楽しみです。

 

 

http://www.notturnomusica.org/notturnomusica.org/Welcome.html

 

38日前

 

昨日、待ちに待った映画「沈黙 - サイレンス」(原作•遠藤周作)が公開され, 一番はじめの時間帯の上映を観に行ってきた。ちなみに日本公開は来週の1月21日より。

 

 

江戸初期、キリシタン弾圧下の長崎...イエズス会の司祭•ロドリゴとガルぺが、棄教したとされる彼らの師・フェレイラを探すために長崎にやってくる。「信仰」を守り広めるためにロドリゴは命がけで潜伏するが、「信仰」を守るために殉教する信徒の姿を見るうちに疑問が生まれる。「このような酷い状況の中で、神はなぜ、沈黙しているのか?」

 

原作本を20歳代、また洗礼直前に読んだ。私だったら、踏み絵を踏んだだろうか? 自分の信仰が問われる作品だと思っていた。はっきり言って、こういった殉教や棄教という宗教的テーマは、信仰心がなければ理解できるのかどうか、正直、疑問。私は公開が決定した途端に絶対観る!と思ったものの、複雑な思いでいっぱいだった。正直言って「怖い」といった感覚だった。

 

ところで、数年前に在ミラノ、ミラノ外国宣教会内にて保存されている「踏み絵」を見たことがある。どれくらいの人に踏まれてきたのだろう。すり減った御絵が沈黙のまま語る重さ、そして小さくても細くても照らし続ける信仰の灯火を感じ、思わず御絵をさすってしまったくらいだ。

 

映画の中で、御絵のイエズス様「踏むがよい。お前のその足の痛みを、私がいちばんよく知っている。その痛みを分かつために私はこの世に生まれ、十字架を背負ったのだから」と語りかける。踏んだところで信仰は消えるものではない。であれば、イエズス様は、自ら喜んで、自分の御顔を差し出すだろう、とたとえわかっていたとしても、罪悪感に苛まれるだろう。

 

映画の中で、なんどもロドリゴを裏切り、見ていてイライラしつつも弱い人間の象徴であるキチジローは作者、遠藤周作自身と言われているが、長崎奉行所にロドリゴの居場所を密告したにも係わらず、その後もロドリゴの後を追い続け、赦しの秘蹟による神の赦しを頼み続ける。その姿は、恩師であるイエズスを裏切り、挙句の果てには、自ら命をたったユダの姿と重なるものがあった。

 

2時間40分というかなり長い映画であった、2時間は涙を流していただろうか。(苦笑)ちなみにイタリアの映画は休憩が入り、中途半端に気持ちが滅入ってしまったので、トイレに行くと、目が真っ赤。

 

話は変わるが、映画監督のマーティン・スコセッシ氏は敬虔なカトリック信者であり、幼い頃は映画監督ではなく司祭になりたかったという。実際に神学校にも入ったことがあるらしい。しかし、この殉教のテーマも、信者であるかどうかによっても違うし、信者であっても、日本人であるか外国人であるかによって、理解がかなり違うと想像する。

 

ロドリゴは、私は(今まで)キリストのために何をしたか?私は(今)キリストのために何をしているか? 私は(将来)キリストのために何をするだろう?という自問するが、それはそのまま、信者にも問われるものだと思う。こうしてロドリゴは踏絵を踏み、敗北に打ちひしがれるが、ロドリゴは赦しを求めに来たキチジローの顔を通しロドリゴに語りかける。「私は沈黙していたのではない。お前たちと共に苦しんでいたのだ」「弱いものが強いものよりも苦しまなかったと、誰が言えるのか?」

 

「人間がこんなに哀しいのに、主よ、海があまりに碧いのです」

海の青さが切なく苦しい。ただただ涙、涙だった。

 

そういえば、かつて日本のカトリック教会では長崎教区などで、小説「沈黙」は、信仰の為には読まない方がいいという評価がされていたらしい。そして現代の日本のカトリック教会がこの映画版「沈黙」に、どのような反応をするかはまだわからない。けれど、日本でも海外でも聖職者の方々に多く、語ってほしい。

 

私は死ぬ前に、聖地巡礼に行きたいと願っているが、やはり長崎、五島列島にも行かなくてはならないと思った。

 

Lode a te, o Signore.

主に栄光

 

追記

ロドリゴの最期に救いがあったのは、何よりもほっとできた。

 

 

 

http://chinmoku.jp  

http://www.city.nagasaki.lg.jp/endou/monument/

http://www.cathoshin.com/news/scorsese-pope/11294

 

39日前

今から31年後ではなく、31年前の私をみて、今の私を思う話。

 

今朝、あるノートを探していたら、偶然にも学生時代のファイルが出てきた。それは「国語表現法」という授業で書いた、作文の下書きと原稿。下書きには、担任のコメントが真っ赤に書き込まれていた。

 

「ある貴重な体験」として書かれた文章を読み、当時19歳の私がどういった行動をとったか知り、驚きと今の私を比べ考えさせられた。

 

以下は、その抜粋である。

 

...千代田線でのこと。少し疲れもあったためぼーっとしていました。ふと何気に隣の車両を見ていたら見知らぬ男の子と目が合いました。するとその人は軽く一礼をしましたがまさか私にしているとは知らず無視しました。

 

しばらくして、その男の子の方を見ると隣の高校生らしき女の子と握手していたので知り合いなのかとしか思わず寝てしまいました。突然、肩を叩かれ目を覚ますと先ほどの男の子が隣に座っていて帽子をとり一礼しズボンのポケットから紙切れ一枚を私に出しました。その時、周りの人は私を見ているし、彼の動作は無言のままで恥ずかしさと気味の悪さで顔が赤くなるのがわかりました。とにかく手紙を読んで見ると丁寧な字で僕は耳が不自由なのでうまく話せません。...握手してください。と書いてありました。

 

そこでなるほどあの女の子と握手していたのはこの手紙を読んだからかと納得し素直に握手しました。私はボランティアグループに所属し、多少の手話を習っていたので私の名前を教え、あなたの名前はなんですか?とたずねるとすぐに定期入れを出し、名前を指さしました。小浜君と言い、私と同じ19歳でした。私の年も聞かれたので、手の平に19と書くと同じ年に気づき再び握手を求められました。小浜君がさっと正面を向くと、正面の人たちは顔を背けました。

 

すぐに終点についてしまい最後に「さようなら」と口を動かし握手をすると彼はまた他の人に同じことを繰り返していました。....

 

と言った話。今の私だったら、手を差し出しただろうか? 正面にいた人のように、見てみないふりをしなかっただろうか? ミラノの地下鉄内だったら、絶対やっていないように思える。

 

私たち大人は、将来を担う子供たちに対し、弱っている人や困っている人がいた時に、自分なら何ができるかということを常に考えられる人間を育てることが大切。それなのに、大人が躊躇してどうする! 精神的苦痛を感じた人が、自らスキンシップを求めるということは、大きな勇気がいるはず。その彼の勇気に感動し、私自身にも意志の疎通ができたことを喜んでいたのに、ちょっとでも迷った私は、この30年で世の中が変わったのか、私自身が変わってしまったのだろうか?と思った。

 

この1年「いつくしみの特別聖年」を過ごし、また年末にミラノの刑務所を訪れ、感じた悲しみや希望、全てを含めた空気に触れたのにもかかわらず、私は何かをまた忘れていた。

 

自分の貧しさより、他人の貧しさ、困難さに気付くことができるのは、「尊厳」なのだとパパ様は以前おっしゃっていた。自分より苦しむ人に連帯し、助け合うという力は、貧しさが教えてくれるものだが、多くの豊かさを持つ時、すべてを持っていることに慣れすぎて、貧しい人に連帯することを忘れてしまう、ともおっしゃっていた。今の私だ。聖書の中にある「貧しさ」を読み取れていない。

 

深い反省とともに、純粋な心に戻りたいと思った。

 

 

ミラノの日常 第2弾

作者:ミラノのそふぃあ

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで19年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

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