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パドヴァのとっておき。

1年以上
今年の5月から開催されているミラノでの万博も、今月末まで。万博を通じて、万博内及びそれに関連した多くのことに関わらせていただいて、いい経験にもなった数ヶ月間。

10月半ばの日曜日、万博自体には最後に任された仕事に合わせ、一度は連れていってあげたかった娘もミラノへ。

娘とそのお友達、そして他家族とでいざ出陣!

閉幕に向け、大混雑のエクスポと聞いていたので、仕事の約束の時間に日本館にたどり着けないことを心配して早朝から車でミラノ入り。そして無事に任務も終えて、皆で集合、どこへ行こうかなぁ…と歩き始めた。

好奇心のかたまりみたいな3人の女の子たちを先頭に、まずはブラジル館。入り口に巨大ハンモックみたいな網が仕掛けてあり、それを目当てに1時間半待ち。

ようやく私たちの順番にて、大興奮!

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その後はこれまた長い列をなしている、パビリオン・ゼロ。

人間の食、自然に対する歴史を同館を通じて表現する。こちらは2時間位待ったのであろうか…中に入ると、まずは中世のビブリオテーカ(資料館)が迫力満点に眼前に迫ってくる。

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たくさんの引き出しが上から下まで壁一面を覆われていて、私たちの食の歴史の記録庫であることを表している。

いくつかの大きなサーラ(部屋)を進んでいくと、自然を背景にした様々な食をテーマにした展示物が。種、動物、ごみ問題、環境変化…。とてもデザイン的にそして描写的に現代の食への問題提起が続く。

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そして、食の取引場。将来は食物そのものも触って確かめることもなく、株式市場のように、世界の食べ物が商業取引のように機械的に取引される、という皮肉をこめた暗示。実際には一部の食品は既にこのような取引形態になっているものもある、ということもあり、かなり現実的な模写かもしれない。

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と、お昼くらいから2つのパビリオンを見て、もう夕方。お目当ての日本館はこの日、8時間待ちの長い行列だったのだが、有難いことに優先入場の枠をとっていただいたため、長い列を横目に入り口へ。ここに娘を連れてくるのがこの日の最大の目的。

子供達もとっても楽しんでくれ、また、この日一緒にいた他家族も日本という彼らには非常に遠い国にとても興味を示してくれて、がんばって来た甲斐あり!

帰りには、イタリア館脇の広場での夜のイルミネーション・ショーを見て、終了。

いやいや、この後、パドヴァまでの夜の車の運転がきつくてきつくて…途中何度も休みながら無事に帰宅した頃にはもうボロボロだったけれど、子供たちにもよい経験をさせてあげられて、よき一日を過ごせたことに感謝です。

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エスクポ終了まであと10日。関係者の皆様、本当にお疲れ様です。


1年以上
ポレンタ喰いのヴェネトのトウモロコシのなかでも産地がブランド化している特別なポレンタがいくつかある。

そのうちのひとつ、ヴィツェンツァ県下のマラーノ・ヴィツェンティーノという町のポレンタは、地元種であるピニョレット・ドーロ(Pignoletto d’Oro)という種を他種と交配させることなく守っているトウモロコシ。

これは、この地区及び他地区でオリジナル品種を守りながら収穫されるトウモロコシたちの一部。色はもとより、大きさ、粒の配列等は様々なものがある。

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毎年この時期となるとこの小さな町ではマラーノ産トウモロコシの収穫祭が開かれている。

このトウモロコシの特徴といえば、オレンジがかった鮮やかな黄色でしかも透明感ある粒を持っていること。挽いたものはもちろん美しい黄色で、料理にもお菓子にも使用可能。
このポレンタのパッケージは、どれも同一なものを使用されるので、生産者に関係なく、このおなじみの袋を入手することになる。ただし、地元限定ものでもある。

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収穫祭では、お昼どきにその収穫物を主にした食事をするのが恒例。ここでは、ポレンタが主役なため、どのテーブルでも黄色いポレンタが盛られた皿を前にした人でいっぱい。

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ポレンタといえば、その皿には、バッカラ(干したメルルーサ)が欠かせない。特にこの地区の名物料理である、バッカラ・ヴィツェンティーナとの皿は一番の定番。戻したバッカラを牛乳とオイルで長時間煮込むそれは、見た目はあまり美しいものではないけれど、これぞ、地元の一皿。

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こちらはポレンタとキノコ、フォルマッジョ。

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そして、コテッキーノとキャベツのクラウト。

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トウモロコシのケーキも。

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地元の焼き菓子、パルパニャッキ(Parpagnacchi)。舌、噛みそう…

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トウモロコシを使った生パスタも即売中。

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イタリアでは近年、食アレルギーが非常に問題になっており、グルテンフリー食も非常に注目されている。トウモロコシの粉を使ったパスタもスーパーでもよく見かけるようになっている。

会場内では地元の生産者の展示即売や、各団体の催し、そしてあんまり関係ないけれど地元企業の出展も多数。

ここでは収穫後のトウモロコシの茎(というのかな?)の重さ当てクイズに参加者殺到。あたったら電話する、と言われて私も参加(参加費各自の寄付金)したが、電話がないので、多分はずれたんだろう。一等の賞品は、アヒル一羽。もちろん生きたもの。

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子供たちへのラボラトーリオ(体験コーナー)やら、一昔前の風景再現コーナーやらやら…と、田舎のサグラならではのほのぼのながら、地元の一大イベントであるから、それなりに大掛かりでもある。

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このシニョーラは、トウモロコシの外皮を使った編み物をする方。きれいな外皮だけを選別しておいて、それらを使ってバッグやら箱やらを器用につくる。

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地元の人たちがこぞって出かける地元の産物への悦びのイベント。今年はこれが19回めだそうだ。


1年以上
ヴェネツィアのオステリア、バーカロのメニューをこの人ほどよく知る人はいないだろう、アダsなん。料理人というよりも、何も着飾りのない、あったかいマンマなのだけれど、いろんなお宝を秘めている人。とても多くの人から慕われている人物。

少々肌寒くなったこの日の朝、アダさんとリアルト橋の市場で待ち合わせ。市場に並ぶ季節の食材を見ながら、お昼の相談を始める。

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まずは、お魚。いつものお魚屋さんに立ち寄り、新鮮な魚を目の前に…今日は魚介と野菜のフリットにしましょう、とのことで、Moli (モーリ)Triglia(トリリア)をメインに決める。前者は白身の小さなメルルーサ、後者は同じく白身だが、モーリより一回り小さい、メバルの一種。

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そして、季節のポルチーニを買いに、八百屋さんへ。こちらもいつも、の場所。これは、あとでエビと一緒にタリアテッレにしていただくことに。キオディーニも少し混ぜてもらって、2種のきのこのパスタとする。

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その後、パスタ屋、スーパーなどで用を足して、彼女の自宅へ。小さな典型的なヴェネツィアのお家。現在は一人暮らしのアダさん。亡くなっただんなさんや、息子さん、孫、親戚などの写真がいーっぱい飾られた、綺麗に整頓された小さなお城だ。

他にもグランせオラ(カニ)やらたくさんのエビなども買い物しているので、まずはそれらの魚介類の掃除に入る。

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カニは丸ごと茹でて、甲羅をはずし、身肉を丁寧にはずして、オイルと塩、コショウ、レモンで味付け。超シンプルだけど、これが美味いんだ。

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エビと他に買ったスカンピもきれいに掃除し、スカンピの頭は旨味をじっくりと取り出して、その旨味たっぷりのフライパンでポルチーニとキオディーニを炒める。

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タリアテッレと合わせて、季節の一皿。

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2種の小魚は、丸ごと粉をまぶして油で揚げ、エビは卵に絡ませてから粉をつけて油で揚げる。ナスやズッキーニ、人参なども一緒に揚げて、大きなお皿に一盛り。シンプルだけど、これも、またイイ。

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季節のイチジクと山のチーズ、そしていつものアダさん手作りの保存野菜もアンティパストに加わり、穏やかないいランチタイムをとった。

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アダさん、いつもありがとう。これからもよろしくね!

愛猫、ティグロくん。

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1年以上
去る9月24-26日、私の地元、新潟県の燕市、三条市の誇る伝統的ものづくりの街をミラノで開催されている万博にて紹介された。たった3日間という短い期間でのパフォーマンスのためとはいえ、準備は何ヶ月も前から始めていて、今、無事に終了ができたことを、本当に心から嬉しく思っている。

今回のチームは、燕市、三条市あわせてのプロジェクトにて、燕三条地域産業振興センターがそのまとめ役。

同地区は、2市が隣り合わせに位置する職人の土地。伝統的な独自の製法で、金属製品をはじめとした様々な製品がつくられている。

そのなかでも、今回のエクスポに参加してくださっているのは、

包丁の『日野浦刃物工房』
http://www.ginzado.ne.jp/~avec/hinoura/

無形文化財にも指定されている、鎚起銅器の『玉川(ギョクセン)堂』
http://www.gyokusendo.com

八角、十六角という精巧な美しい箸を製造する『マルナオ』
http://www.marunao.com

障害者や高齢者向けにも食卓に恵みを与えようと考案された福祉食器づくりの『ウィルアシスト』
http://www.willassist.biz

彼ら、職人さんたちが自ら出向き、ステージ上にて実演を行い、そして、ワークショップとして、来場者にもものづくり体験に参加してもらう、という趣向。

そして、新潟の美味しいお酒と地元の名物、くるま麩の試食。

包丁のデモは、包丁研ぎ体験として、日野浦さん自らが切れない包丁を切れる包丁にする手解きを。切れ味をトマトや紙でステージ上に上がった参加者に実際に確かめてもらう。皆、驚きのいい表情!

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鎚起銅器体験は、一枚の丸い鉄板を小皿に仕上げる。3つの金槌、木槌を使い、玉川さんのアドバイスを受けながら作る姿は皆、真剣そのもの。

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お箸のデモンストレーションは、2種のかんなを使って、八角箸づくり体験。もちろん均一な角のついた美しい箸に到達するのには少々難しいけれど、皆、体操満足げに会場をあとにする。

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今回のエクスポでは、何度かスタッフとして参加しているものの、この燕三条のパフォーマンスの高さには、今までにない来場者の興味をひき、素敵な3日間に仕上がった、と思っている。

それもこれも、ここまでの準備期間でのハプニングにも穏やかに対応してくれた担当者の酒井さんをはじめ、現地入りしたスタッフと職人さん軍団のチームワークのよさのおかげ。チームはとてもこじんまりしていたけれど、暖かくまとまりのある雰囲気が会場にも伝わっていたことは確実。
とても素晴らしい会となったことに、出演者、関係者、そしてミラノで会場を支えてくれたスタッフの皆様に対し、改めて感謝申し上げます。

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それにしても、今回ミラノ入りしてくださった職人の皆様、かっこよくて惚れました…今度帰国の際には、ゆっくりと各工房をまわってみたいと思います。

本当にお疲れさまでした。そしてありがとうございました。





1年以上
ロンバルディア州とヴェネト州にまたがるイタリア最大の平原地帯でつくられるチーズがこの、グラーナ・パダーノ。南側をポー川が流れる、この平原をパダーノ平原と呼ばれるから、この名がつく。もちろん、地域呼称のD.O.P.に認定されている。

外見はパルミジャーノ・レジャーノと似ている、長期熟成の大型ハードチーズ。しかし、生産地域やその原料、製法などの違いから、できあがるものはやはり別もの。

このグラーナ・パダーノの生産工場を訪れた。訪れた先は、私の住むパドヴァから東に移動したヴィツェンツァ県下の工場。

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ここはいわゆるコペラティーヴァ(共同組合)として、契約酪農家から毎日新鮮な絞りたての生乳が届けられる。工場を中心に半径20km圏内に限られている。

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届けらた生乳は、一度タンクの中にストックされ、最低18時間休ませる。生乳中にある高脂肪と低脂肪の部分をゆっくりと時間をかけて分離させるのが目的。グラーナ・パダーノになるのは、この低脂肪の部分。
高脂肪部分はここからまた別に生クリームやバターとして加工されるため、他の業者に売られていく。

原料となる生乳は、このあと、カルダイヤと呼ばれる大きな鍋に移送。ここでゆっくりと加熱、40度近くになったら酵素と凝固剤を加えて混ぜながら加熱を続けると、だんだんと塊が現れてくる。

それをスピーノと言われる専用のカッターで切り離し、他にも道具を使いながら細かく細かくなるまで混ぜ続ける。

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状態としては、写真のように麦粒くらいまでする必要あり、これがいわゆるグラーノ(麦)を意味していることが、このチーズの名が由来するところでもあるのだ。

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この過程は何ヶ月もの間熟成させるのに、非常に大切な過程。この粒が均一でしかもこのように細かい粒状でないと、発酵が均一にならないため、できあがりの状態に影響してくる。すべて、約1年先のベストの状態をつくるための作業だ。

このあとは静かに静置。そうすると、塊がカルダイヤの底のほうにゆっくりと沈んでいき、この細かな粒が一体となる。

それをまずは底にくっついた塊を大きなヘラで鍋底からはがし、真ん中でふたつに切る。

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そして、男性2人の手により、麻の大きな布で包むようにしながら上方にひきあげる。

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この麻布には40kgx2個の塊ができている。この大きなカルダイヤのなかには生乳が1000l入るが、そこでできるのは2つの塊のみ、ということ。

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これれはそのあと、プラスチックの型に入れられて、軽く成型。数時間ごとにひっくり返しながら1日置いておおまかなところの水分をぬく。

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その後、24%の塩水プールに漬け、そしていよいよ熟成庫へ。

見応えのある圧巻の熟成室。ここでゆっくりと静かに安置することで、時間とここの空気で仕上げていく。

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グラーナ・パダーノとして出荷が認められるのは、9ケ月の熟成が終了したとき。検査員により状態をチェックされ、そこで焼印を押されて、ようやくグラーナ・パダーナとして完成。

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このコントロール専門のこの方は、毎日こうやって、専用の道具で表面を叩いて音を聞き分けて中の状態を判断するとのこと。

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さらに熟成を進めることにより、より濃厚な風味を増すこととなる。ただし、何年も長く熟成すればいい、というわけでもなくて、おおよそ18ヶ月くらいが熟成の進んだ食べごろ、24ヶ月を過ぎると、グラーナ・パダーノ本来の旨さを逃すこととなる。

敷地内には、ここで作られたチーズを扱う直売所もある。チーズ製造中に出るホエーを利用して施設内では豚の飼育もしているが、それを業者に卸してサラミに加工したものも売っていたりする。
チーズ製造の現場、過程を知るには、非常にお手本ともなるべき製造工程。久しぶりにグラーナ・パダーノの製造を間近で見た良い機会であった。

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パドヴァのとっておき。

作者:akishirahama

パドヴァのとっておき。

ヴェネト州パドヴァより、食情報を中心に日々のできごとなどを綴っています。
現地シェフとの料理教室、ヴェネトの知られざるスポットなどへのお伴なども。

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